このページは、NHKの朝の連続テレビ小説(朝ドラ)「まんぷく」の中の小野塚真一(大谷亮平)の実在モデルとなっている久保健治さんについて詳しく紹介しています。また、「まんぷく」の小野塚真一とモデルの久保健治さんがどのように違うのか。
史実に忠実に描かれているのかなどもみていきますので、朝ドラをみていて気になる。あるいは、久保健治さんってどんな人だったの?そう思うあなたは是非最後までお付き合いいただけたらと思います。
久保健治はどんな人なの?
久保健治さんは、安藤仁子さんの長姉・晃江さんの結婚相手になります。朝ドラ「まんぷく」の中でも描かれていますが福子(安藤サクラ)の姉・咲(内田有紀)は早くに亡くなりました。
実際に晃江さんも出征前に亡くなってしまっているので、このあたりはモデルどおりに描かれています。また、結核で亡くなっていることも実話です。
戦前の日本では結核は国民病と言われるほど流行し、若い人ほど感染、発病率が高く、有効な治療法もなかったので亡くなる人も多い病気でした。
安藤仁子さんの手帳に「薬も、休養もなく、結婚三年目に昇天す。ほんとうにあわれな姉。」とありますが、当時は特効薬も無く、発病してしまったら、転地療養をしたり、滋養のあるものを食べて養生する以外にありませんでした。
宮崎駿の「風立ちぬ」のヒロインが軽井沢のサナトリウムに入っていましたね?確かに、サナトリウムで療養できるのはお金持ちだけだったかもしれません。貧乏の末に結核にかかって命を落とした芸術家、文学者もたくさんいますね。
諸外国でも結核に対してはなすすべもなく、死の病だったのは確かですが、日本のように若い人の死亡率が突出して高かったわけではないそうです。
さすがに政府も、兵役年齢の青年たちの結核罹患と死亡率の高さに危機感を抱いて、調査や研究を進めていましたが、特効薬ストレプトマイシンやパスが使用できるようになるのは戦後の話です。
晃江さんも、確かに貧しい暮らしの無理がたたったのかもしれませんが、この時代に結核にかかってしまった事自体が運が悪かったとしか言いようがありません。
一部では、久保健治さんの稼ぎが少なく甲斐性が無かったせいだというような書き込みも見受けられますが必ずしもそれが原因ではないように思います。
話を久保健治さんに戻しますね。久保健治さんは、長身で細身の会社員でした。つまり、サラリーマンだったわけですが、サラリーマンは当時の職業からすると決して「安月給」と言われる階層ではありません。
サラリーマンという呼び方は大正末、昭和初期からすでにあり、会社に勤め、決まった額の月給を貰える職業として中産階級に位置する人たちでした。農業漁業などに従事する人や、職人、工員、商人たちから見れば、安定した職業で、学歴も旧制中学校卒業以上。
安藤家の両親も反対せずに結婚しています。その点でも、少なくとも結婚当時は貧乏な生活が予想されるような人ではなかったのではないかと思われます。しかし、実際、晃江さんは寿退職をした尚美堂に復職して家計を助けるようになりました。
実際のところはどんな事情があったのでしょうね?久保健治さんの会社の経営が思わしくなくなったのでしょうか?正確な情報がないためすみません。
久保健治さんは淀屋橋周辺に勤務?
晃江さんが勤めていた尚美堂は、現在でも大阪市の淀屋橋で営業しています。1900年に創業した高級宝飾品や美術工芸品を扱うお店です。淀屋橋付近は今も昔もビジネス街ですから、美人の晃江さんを見染める男の人が多かったことも頷けます。
久保健治さんも淀屋橋付近にお勤めの会社があったのではないでしょうか。北浜周辺は金融街ですから、証券マンだったかもしれませんね。
戦時中は株の取引も規模が小さくなっていますし、先行き不安な時に投機をしようと思う資産家も多くなかったでしょうから、証券関係のお仕事だったとしたら、景気の良い頃に比べて給料はかなり下がっていたかもしれません。
小野塚真一とモデルの久保健治との違い
朝ドラ「まんぷく」の中の小野塚真一は、戦前は証券マンとして勤務し戦地から帰ってきた後に萬平(長谷川博己)に誘われて信用組合の役員をします。なので、このあたりもわかる限りモデルと近づけているところが見え隠れしますね。
咲の死あたりは、かなり正確に史実どおりにしていることもうかがえます。一方で、わからないところも多いですね。安藤晃江さんと結婚してからも、経済的に苦しい中で生活をしていたとも伝えられています。
妻の晃江さんが結核を患っても経済的な理由から思うような療養ができず、結婚前に働いていた「尚美堂」という貴金属店に復職をしているとインターネットじょうでは揶揄されています。
「まんぷく」の中での小野塚真一は実在のモデル・久保健治さんをモデルにしながらも、オリジナルな部分もかなり混ぜ込んできていると考えればわかりやすいかなと思います。
まんぷくの中で、今後の小野塚真一がどのように活躍していくのか。萬平や福子とのからみの中でたくさんの登場をしてほしいなと思います。大谷亮平さんがイケメンですから、できるだけたくさんの出演シーンを見たいですね。
追伸
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